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泉ヶ岳の暮らし「米麹を育てる」

お米は日本食の中心ですが、炊いて食べる以外にも、日本の食を支えてきたお米のカタチがあります。

それは、米に麹菌を生やした米麹(こめこうじ)です。

米麹は味噌をつくるときにも使いますし、塩と混ぜれば塩麹、醤油と混ぜれば醤油麹となり、調味料として活躍します。また、お酢やみりん、日本酒の原材料でもあります。

こうしてみると、日本の調味料のほとんどが麹菌由来であり、麹によって食文化が支えられたと言っても過言ではありません。

さらに、炊いたお米と合わせて発酵させると甘酒になり、「飲む点滴」と言われるほど栄養価が高く、消化にもよい食品へと変化します。

泉ヶ岳の農家では、米麹を自宅で仕込む風習が残っています。

祖母に教わった麹づくりは、布団に包み保温して発酵させるもの。

寒い冬の間は、湯たんぽも使って、温かくしてあげます。

発酵の様子をみて、ときどき混ぜてあげて、空気を送り、熱が上がりすぎないように管理をします。

手で温度を確かめ、匂いで発酵の進捗を嗅ぎ分け、米麹のお世話をしていく様子は、まるで麹菌と会話をしているかのよう。

「つくる」というより「育てる」という言葉がしっくりきます。

泉ヶ岳の農村、根白石の街には、麹屋さんや味噌屋さんは昔からなかったのかもしれません。

米麹は本来、麹屋さんや味噌屋さんの室(むろ)で、温度・湿度が管理された環境でつくられるもの。

それが家庭でつくられてきた背景には、生活に欠かせない食品を自らの手で生み出すほかかなった人々が、工夫して技を身につけたのだろうと思います。

現在でも、自宅での米麹づくりが受け継がれている証拠に、根白石商店街の高町商店で種麹(たねこうじ)が売られています。

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種麹は、麹菌の胞子を乾燥させたもの。

これを蒸したお米と合わせることで、米麹を仕込むことができます。

普通のスーパーや百貨店ではほとんど扱うことのない、かなりニッチな商品。

近くの高町商店で購入できるからこそ、地元の人々が家庭で米麹を仕込めているのですね。

泉ヶ岳のふもとで活動するすずめ農園では、祖母から教わった麹づくりを元に、「抱いて育てる麹づくりワークショップ」を開催しています。

ワークショップの様子

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麹菌との関わりを学び、発酵をお世話する体験は、楽しく美味しく、生活を豊かにすると感じています。